Ishibashi Mail Magazine Vol.1
第1話 デイヴ・ギルモアとBOSS GE-7
1988年3月5日 代々木オリンピックプール
まちに待ったこの公演。遂にピンクフロイドがやって来た。
再結成第1弾のアルバム「鬱」をひっさげての来日。会場に入ると
通常の来日アーティストとはBGMも違って川の流れが聞こえている。
「Shine On You Crazy Diamond」でコンサートが
スタート。この時代にしてはズバ抜けたイイ音でしかもサラウンド!
いろんな所からギルモアの枯れたストラト・サウンドが聞こえてくるではないか。
1部と2部に分かれた構成、2部は「One Of These Day」で始まり
最後の「Run Like Hell」まで息を飲む展開ばかりであった。
視覚効果もとんでもなく、未だにあれ以上の仕掛けのライブを見たことが
無いくらい。豚や飛行機が飛ぶのは当たり前で、たった1回の武道館公演では
ベットも飛んだ。「Comfortably Numb」での巨大ミラーボール(マジでかい)
は圧巻の一言でした。
デイヴ・ギルモアはほぼ全編に渡り、赤のメイプル指板のストラトを使用。
EMG[SA]を搭載しプレイしていた。問題のエフェクターであるが
ギルモアは大のコンパクト・エフェクター好きといえる。中でもBOSS[GE-7]
はこの時、合計で4個も自身のラックの中に入っている。基本的にピートコニッシュの
プログラムボードで制御されているが、非常にコンパクトが多い。
そのGE-7であるが4個とも微妙にセッティングが違っており、ほぼフラットな
状態ではあるが3Khあたりが少しあがっている。曲によって変えていると思われるが
プログラム式のEQなど腐るほど発売されているのに、あえてGE-7を選ぶ所など
まさにコンパクト好きと言えよう。一部の歪み系のエフェクターはピート・コニッシュに
よって改造されているが、ほぼオリジナルのまま使用されている。
ちなみにGE-7以外のコンパクト使用機材はチャンドラーのチューブドライバー、エレ
ハのロシア・ビックマフⅡ、RAT-Ⅰ、BOSS CS-2、MXR ダイナコンプ、
BOSS MZ-2(メタライザー)、IBANEZ CP-9(輸出モデル・日本未発売)
と歪み系のエフェクターが多いのも特徴的だ。
現在では入手が困難な物もあるが、ヴィンテージ市場で手に入るものもあるので
探してみてください。当然のごとくラックには当時高くてアマチュアには手が出ないほどの
エフェクターがズラリ入っている事も付け加えておこう。
その日のライブチケット
ツアーTシャツ
当初は黒だが、経年変化によりグレーに代わっているレアもの。
バックプリントからも分かるが、武道館公演が機材の都合上、2公演しかない。
ツアーで使用されていたエフェクター。GE-7が複数台使用されている。
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